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「ねんきん定期便」活用1:一生涯の収入である年金額がわかる!

この知識はこんな方におすすめ

  • 「ねんきん定期便」を毎年開封せず、引き出しにしまっている人
  • 将来、年金がもらえないのでは…と心配になっている人
  • これから老後資金を準備しようと思っている人

多くの人のお金の不安は、具体的な不安ではなく、「漠然とした不安」であることが多いです。お金の問題は不安だからと見ないふりをしていませんか?不安なのは何もしていないからかもしれません。

現役時代は、お金に困ったら働くことで収入を得ることができます。離職しない限り、毎月給料が支給されます。しかし、定年退職後の恐怖というのは、その毎月の収入がなくなるということです。これに不安を感じて、今使わなくてはいけないお金を節約してしまったり、無意味な金融商品を買ってしまったりしているのではないでしょうか?

このような恐怖や不安を取り除くのが、「ねんきん定期便」を知ることです。「ねんきん定期便」を確認することで、自分の一生涯続く収入のベースを把握することができるからです。「ねんきん定期便」は2009年から毎年あなたの誕生月に送られています。つまり10枚以上の「ねんきん定期便」が届いていることになります。果たして開けているでしょうか?見方を知っているでしょうか?残念ながら学校では教えてくれないので、これを機会に学んでいきましょう。

「老後2,000万円問題」の本当のメッセージは?

なぜ、「ねんきん定期便」を確認する必要があるのか?それは、2019年に話題となった「老後2000万円問題」で提唱されていたからです。報道などで、ご存じの方も多いと思いますが、簡単にご紹介させてただきます。

問題のレポートは、2019年6月3日に公表された金融庁、金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」です。公的年金だけでは老後に2000万円不足するとした内容をめぐり、国民の不安は高まり、テレビやネットで年金が“炎上”。約2000人が日比谷公園周辺でデモをするまでに発展しました。

麻生さんは正式な文書とは認めませんでしたが、レポートが削除されたわけではありません。まだ、こちらから全文を見ることができます。私見ですが、決して間違ったことは言っていないと思います。

問題の箇所は21ページです。しかし、本題は炎上した箇所ではなく、続きのところが大切なメッセージなのです。

出典:『金融審議会の市場ワーキング・ グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」』より

赤線の部分です。

不足額は職業や年齢によって違うこと、そして、将来いくら年金がもらえるかを確認した上で、不足する分を準備することが大切というメッセージです。『「ねんきん定期便」を確認してください』というメッセージがある
のです。「将来いくら年金がもらえるのか?」を確認するには、日本年金機構から送付される「ねんきん定期便」を活用することなのです。

いずれにしても、年金の平均額を信じていると、いざ自分が受給できる年金の額が少ないとショックを受けるので、「ねんきん定期便」には必ず目を通して、自分の受け取れる年金額を把握することが大切です。亡くなるまで受け取れる貴重な収入はいくらなのか、を確認することからスタートしていきましょう。

1つ1つ行動していくことが不安を減らす近道です。「ねんきん定期便」の見方がわかると、メディアの報道に振り回されることなく、あなたの老後に必要な額を知ることができるのです。

「ねんきん定期便」は人間ドックのような存在

あなたは毎年健康診断もしくは人間ドックを受けていますか?「受けてます!」という方は、なぜ受けているのでしょうか?お腹が痛いからですか?それとも胸にしこりを感じているからですか?

多分そうではないと思います。お腹が痛かったり、胸にしこりがある場合、人間ドックではなく、病院の診療を受けに行くことでしょう。人間ドックは、自覚症状の有無に関係なく定期的に検査を受けることで、病気の早期診断や健康指導を行うことに意義があるのです。

「ねんきん定期便」は個人のお金のベースとなる情報が満載で、それらを読み解くことでムダ・ムラ・ムリのない資産期形成ができます。もらえる年金額がわかると、どのように対策するかが明確になり、実際に行動することができます。

「ねんきん定期便」は人間ドックと同様の効果が期待できます。あなたが気づいていない問題点に気づくことができると同時に、放置したら取返しのつかない状態から救われる効果があります。

もらえる年金額がわかったとき、対策が必要であれば、解決手段を考えていくのです。これは早ければ早いほど、大きな効果を生み出します。

「ねんきん定期便」の基礎知識:誰に?いつ?どんな形式?で送られて、何がわかる?

それでは、実際に「ねんきん定期便」を確認するのに必要な基礎知識について解説します。

誰に送られてくる?

現役加入者のほぼ全員。国民年金及び厚生年金に加入している人が対象で、すでに老齢年金を受給している退職者には送られません。

いつ送られてくる?

誕生月の中旬(20日頃)ですが、1日生まれは前月に送付されます。例えば、2/1誕生日の人は、1月20日頃に送られてきます。

「節目の歳」は何歳?

35歳、45歳、59歳です。通常は、はがき形式で直近1年について記載されるのに対し、 「節目の歳」は封書で、今までの年金加入履歴が記載されています。

【はがき形式 見本】

出典:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)より

【封書 見本】

出典:日本年金機構「ねんきん定期便」の送付用封筒等の様式より

何歳で、形式が分かれますか?

50歳です。50歳以上から、将来受け取る年金見込額が記載されます。

「ねんきん定期便」は年金がいくらもらえるか教えてくれる、国からのレターのような役割があるのです。

将来受け取る年金である「老齢年金」の受給額イメージを確認する

将来受け取る年金のことを「老齢年金」といいます。受給額イメージを以下の図で確認してみます。

厚生年金保険料を払っている「会社員」は、20歳から加入している国民年金からと、社会人で給料によって強制的に支払っている厚生年金からの両方から受け取れます。

個人事業主は、会社員のような上乗せはなく、国民年金からのみの受け取りとなります。そのため、会社員にくらべて、個人事業主は金額が少ないことがわかります。

「ねんきん定期便」から将来受け取る年金額を知る

「ねんきん定期便」は「50歳以上」と「50歳未満」で、内容が異なりますので、2つの形式の見方を知る必要があります。大きく異なる点は、「老齢年金の見込み額(保険料の支払い実績に応じた金額)」という項目です。

50歳以上の場合、「現在加入している年金制度に、60歳まで同じ条件で加入し続ける」と仮定して、老齢年金の見込額が表示されています。

一方、50歳未満の場合は、これまでの支払い実績(ねんきん定期便の年金加入記録)を元に、老齢年金の額が計算されています。記載されている金額は、今の時点で受け取りが確定している年金です。将来受け取る年金額は、自分で計算することで概算額を把握することができます。

実際にそれぞれの「ねんきん定期便」を確認していきます。

50歳以上の「ねんきん定期便」で年金額を確認する

実際に、50歳以上の「ねんきん定期便」で、受け取れる年金額を確認しましょう。以下は、日本年金機構に掲載されているHP『令和元年度「ねんきん定期便」(50歳以上)』のハガキ見本です。

50歳以上の場合、「ねんきん定期便」のウラから、将来もらえる老齢年金の額がわかります。算出は不要です。今と同じ年収、働き方を続けた場合、ハガキに記載されている通りの金額となります

出典:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)より

チェックするべきところは、①「これまでの年金加入期間」②「老齢年金種類と見込額(年額)」です。

①「これまでの年金加入期間」では、あなたが年金受け取れるか、つまり、受給資格があるかということがわかります。年金を65歳から受け取るためには、60歳までに120ヶ月以上の保険料納付が必要です。これに満たない場合、年金は1円も受け取れないからです。受給資格期間が「120月以上」となっているかどうかを確認しましょう。もし納入月数が不足する場合、「過去の保険料を追納」「60歳以降も国民年金に加入する」などの対策が必要です。

①の条件を満たしていたら、②「老齢年金の種類と見込額(1年間の受取見込額)」をチェックします。この項目が、今と同じ年収・働き方を続けた場合に、65歳から受け取れる年金額です。厚生年金基金や確定拠出年金の年金額は記載はありませんので、もし、少ないと感じたら、別途受け取れる年金額も同時に確認しましょう。

例えば、「ねんきん定期便」が発行された時点で、あなたが52歳だとします。60歳まで毎年お給料が増えた場合、将来受け取る年金額は、「ねんきん定期便」の額より多くなります。一方、早期退職などでお給料が減ったり、会社員を辞めて個人事業主になったりした場合は、記載の年金額より減ります。

50歳未満の「ねんきん定期便」で年金額を確認する

次に、50歳未満の「ねんきん定期便」を活用して、将来受け取る金額を確認しましょう。以下は、日本年金機構に掲載されているHP『令和元年度「ねんきん定期便」(50歳未満)』のハガキ見本です。50歳以上と異なる点は、発行時点の年金額の記載であり、見込額ではないという点です。

出典:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)より

チェックするべきところは、①「これまでの年金加入期間」と②「これまでの加入実績に応じた年金額」です。

①「これまでの年金加入期間」は50歳以上と同じく、あなたが年金受け取れるか、つまり、受給資格があるかということがわかります。120月以上になっていれば、年金を受け取る資格があります。

仮に、35歳に受け取った「ねんきん定期便」で受給資格期間が『10月』でも、60歳までには25年、300カ月分の保険料を支払う期間があるため、120月に達することは十分できます。

①の条件を満たしていたら、②「これまでの加入実績に応じた年金額」をチェックします。わかりやすくいうと、ポイント残高のようなものです。ここに記載された金額が少なかったとしても、落ち込む必要はありません。記載の数字は「現時点の金額」なので、少ないのはある意味当たり前です。また、企業年金(私的年金)である厚生年金基金や、確定拠出年金(401k)の金額は記載されませんので、別途確認が必要です。

【50歳未満・会社員編】将来いくら年金がもらえる?

35歳会社員で、60歳まで同じお給料で会社員として働く予定として、将来いくら年金がもらえるか確認してみましょう。

20歳から35歳まで加入した結果、記された現時点での年金額に、35歳から60歳までの25年、300月働くことで、いくら年金額が増やせるか「年金見込額」を計算して足すと、将来の年金見込額が分かります。

以下のように、現時点での年金額は「ねんきん定期便」のウラに、いくら年金額が増やせるか「年金見込額」を計算するのに目安となる標準報酬月額は「ねんきん定期便」のオモテに記載があります。

計算式は、「①今後の老齢基礎年金+②今後の老齢厚生年金+③ねんきん定期便記載額」となります。式で使う「1,626円」や「5.481÷1000」は、見込み額を計算するための数字です。

①老齢基礎年金は、1,626円(平成31年価格)×300ヶ月=487,800円⇒月に換算すると4万円です。
②老齢厚生年金は、月収の35万円×5.481/1000×300ヶ月=575,505円 ⇒月に換算すると4.7万円です。
③現時点での年金額は「ねんきん定期便」より561,300円⇒月に換算すると4.6万円です。

将来の年金額は、を足して、月額13.3万円となります。

このように、「ねんきん定期便」を使って、65歳で受け取る年金額を自分で計算することができます。あなたの一生涯の収入となる「年金額」を明確にすることが可能となるのです。

【50歳未満・個人事業主編】将来いくら年金がもらえる?

今度は個人事業主のケースです。60歳までずっと個人事業主で働く予定として、将来いくら年金がもらえるか確認してみましょう。

20歳から35歳まで加入した結果、記された現時点での年金額に、35歳から60歳までの25年、300月働くことで、いくら年金額が増やせるか「年金見込額」を計算して足すと、将来の年金見込額が分かります。

以下のように、個人事業主は、国民年金保険料のみの支払いのみなので、「オモテ」に厚生年金保険料の起算となる「標準報酬月額」の記載はありません。つまり国民年金保険料のみ払った場合の年金額となり、20歳から60歳まで40年間1カ月も欠けずに保険料を払うと、満額の月6.5万円となります。

計算式は、「①今後の老齢基礎年金+③ねんきん定期便記載額」となります。式で使う「1,626円」は、見込み額を計算するための数字です。

①老齢基礎年金は、1,626円(平成31年価格)×300ヶ月=487,800円⇒月に換算すると4万円です。
②現時点での年金額は「ねんきん定期便」より253,500円⇒月に換算すると2.1万円です。

将来の年金額は、を足して、月額6.1万円となります。

この例は60歳まで払ったとして、6.5万円より0.4万円減額されています。免除期間や未納期間がある場合は約135円/月の減額が一生涯続きますので、0.4万円÷135円=29カ月の未納があったということです。年数にすると、2年4カ月です。実際、20歳から社会人になる22歳まで、国民年金保険料を支払うことを知らなかったという理由で未納の人は多いので、この金額になる方は多いです。

6.5万円の満額にするには、60歳以降も任意で国民年金に加入していくなどの対策が必要となります。

まとめ

「老後2,000万円問題」は『「ねんきん定期便」を確認してください』というメッセージがあったと私は思っています。

このように、「ねんきん定期便」を使って、65歳で受け取る年金額を自分で計算することができます。あなたの一生涯の収入となる「年金額」を明確にすることが可能となるのです。

1 つ 1 つ行動していくことが不安を減らして、お金と上手に付き合えるようになる近道です。

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