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3つの国策シリーズ第2弾:増税 消費税増税は「あなたの将来の年金のため」だから

3つの国策シリーズ第2弾:増税 消費税増税は「あなたの将来の年金のため」だから

この知識はこんな方におすすめ

  • なぜ消費税を増税するのか、理由を知りたい人
  • 増税で自由に使えるお金が少なくなって、今後どうしようと不安に思っている人
  • 日常の経済ニュースをよりよく理解したいと思っている人

2019年10月に消費税が8%から10%にアップしました。今まで1万円の商品を購入するとき、8%の消費税がかかるため10,800円だったのに対し、10%の消費税になると11,000円となり、200円支出が多くなることになりました。つまり、給料アップで200円をカバーするか、金融商品を購入することで200円利益を出すなどをしないと、生活は変わらずとも、あなたの資産は減っているのです。

あなたのお給料はアップしましたか?または、マイナス金利で預金をしていませんか?「インフレ」「増税」「円安」という3つの国策であなたの資産はぺちゃんこになってしまうのに、今までと同じお金との付き合い方をしていないでしょうか?

ここでは3つの国策の1つである「増税」について、具体例を取り上げながら、解説していきます。

消費税増税は、あなたのためだから

税金には、国(税務署)に納める国税と地方(都道府県や市区町村)に納める地方税があります。消費税は国税であり、消費税は、商品を買ったりサービスを受けたりしたときにかかる税金で、消費者が負担します。財務省のHPによると、消費税は以下のように定義されています。

消費税は私たちの老後と地域を支えています。
日本における消費税・地方消費税は私たちが老後も安心して生活できるよう年金や医療などのために使われています。(財務省HPより)

つまり、消費税増税は「あなたの将来の年金額のため」です。少し古いですが、某派遣会社のCMで「あなたのためだから」という印象深いフレーズが記憶に残っている方もいらっしゃるかもしれませんが、まさに「あなたのため」なのです。

通常、あなたが納めた税金の使い道は支払ったときに決まっていません。国会で、4月から翌年3月までどれくらいの税金が納められるか、また国の仕事に必要なお金はどれくらいかという予算を作り、国会に提出したのち、話し合いで決めています。

しかし、今回の消費税増税については、以下のように明確な使い道が定められています。それは、社会保障の財源にするということです。不要な橋などの公共施設を作るためではなく、年金といった社会保障のために使うということです。

消費税率の引き上げ分は、すべての世代を対象とする社会保障のために使われます。(財務省HPより)

消費税増税分が投入されている国民年金の給付と保険料の仕組みを確認する

日本は国民皆年金制度といって、20歳以上になると国民年金への加入が義務付けられています。国民年金という名前から、老後を支えるお金のイメージが強いですが、老後だけでなく、現役世代の万が一の障害や遺族を保障も充実しています。65歳以降受け取るお金を「老齢基礎年金」、現役時代の障害状態に対する保障が「障害年金」、残された遺族に対して支給される「遺族年金」があります。

そして、民間の年金と大きく違う点は、年金保険料の半分は国(税金)から支払われているのです。年金額の2分の1は国が出してくれているのです。

国民年金の給付と保険料のしくみを図で表すと以下のようになります。

年金の全体像を学んで、あなたが加入している年金制度を可視化する

年金制度は、国民年金だけでありません。そこで、年金制度をおさらいしていきます。年金は、大きく分けて「公的年金」と「私的年金」があります。両方含めた年金制度の全体像を以下のように図にしてみました。加入する制度によって、1階から4階まであります。

公的年金は、国が運営している制度です。生涯にわたってお金が受け取れるのが最大の特長であり、年金保険料の半額に税金が投入されているのが私的年金にはない最大のメリットです。もし、国民年金保険料を支払わないということであれば、日頃払っている消費税などの税金分も受け取れないという“損”が生じます。

オレンジの部分が「公的年金」です。国民年金と厚生年金保険の二階建ての仕組みです。国民年金は、原則日本に住む20歳以上60歳未満の全ての人が加入する制度です。民間の会社員や公務員などは国民年金の上乗せとして厚生年金保険にみ加入します。公務員は共済組合という別の制度でしたが、2015年10月より厚生年金に統合されました。「年金払い退職給付」は、共済年金の名残りの公的年金です。

それに対して、私的年金は、公的年金の補完または上乗せ制度という位置づけです。私的年金には、企業が行う福利厚生の一環である企業年金と、個人で任意で加入する個人年金などがあります。これには、法律で定められている制度としての個人年金と、民間の保険会社などで販売されている商品としての個人年金保険などがあります。いずれにしろ、任意の加入ですので、人によって加入する制度が異なります。法律で定められている制度としての個人年金が黄色とピンクの部分となります。

自営業者などは、「国民年金基金」や「個人型確定拠出年金、愛称イデコ」、会社員や公務員は企業型確定拠出年金(DC、または401Kということ呼び名もあります)、確定給付企業年金、厚生年金基金と企業型確定拠出年金を組み合わせたタイプ、そして個人型確定拠出年金、愛称イデコ、となります。会社員や公務員の配偶者である第3号被保険者は、個人型確定拠出年金、愛称イデコ、に加入することもある、ということです。

このように、公的年金の上乗せの給付の新たな選択肢として、2001年10月に会社や加入者が自ら年金資産を管理する年金制度「確定拠出年金」が導入された以来、年金制度は複雑化しています。

年金制度はこれまで改正が重ねられてきて、例えると「土台に下手なリフォームをどんどん付け足した家」のような状態になっています。

年金の現状を理解して、これからの年金制度を予測する

年金制度をおさらいしたところで、年金の現状についてきちんと理解していきましょう。

老後の生活の柱であり、基本である公的年金の土台である「国民皆年金」は、昭和26(1951)年に整った制度です。以下の図のように、国立社会保障・人口問題研究所の調べによると、そのときの日本の高齢化率は5%前後です。高齢化率とは、65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合のことです。また、戦後まもない混乱期ということもあり、低い保険料率が設定されていました。

出典:内閣府「令和元(2019)年版 高齢社会白書」

予想以上に高齢化率は進行して、2015年は26.7%、2020年は30%台に到達する勢いです。公的年金制度は賦課方式といって、現役世代が納める保険料をそのときの公的年金の主な財源としているため、少子高齢化が進み現役世代が少なくなると、公的年金の財源となる保険料収入が減少するため、年金給付の支出とのバランスが取れなくなっている状態が起きています。

2004年に年金財政の枠組みが抜本的に改正されましたが、日本の高齢化率の推移から年金制度の変化を読み取ると、少なくとも改悪はあっても改善は難しい状況です。

年金は制度は破綻してしまうのではないか、本当に受け取れるの?

ということで、「年金は制度は破綻してしまうのではないか、本当に受け取れるの?」というご質問をいただきます。ここで、受給要件と将来いくら年金がもらえるのかについて確認しておきます。

平成29(2017)年までは、最低25年以上加入していなければ、年金はもらえませんでしたが、平成29(2017)年8月からは10年の加入期間があれば、年金を受け取れるようになっています。

例えば、55歳まで年金未加入の人で、「これから25年払うことはできないから、国民年金には加入しないままでいいや」という人がいたとすれば、10年間短縮されたことで、「65歳まで10年間支払えば、終身の年金を受けとる権利が発生するのであれば、国民年金に加入して保険料をきちんと支払おう」という人が増えるという可能性が高まり、国としては年金保険料の支払い増を期待できます。公的年金の最大のメリットは終身受け取れることですから、65歳から80歳まででなく、90歳、人生100年時代で100歳まで終身年金を受け取れる権利があるということは、より安心して保険料を支払うことができるのではと思います。

年金受取りの開始は原則65歳からです。20歳から60歳までの40年、全期間の保険料を納めた場合、平成31年4月からの年金額は780,100円であり、月に換算すると、約65,000円となります。

免除期間や未納期間がある場合は、月額135円の減額が一生続きます

よくある未納の例として、大学生である20歳から国民年金に加入することを知らず、社会人になったケースです。20歳から22歳の24カ月分、国民年金保険料が未納になっている場合が多いです。この場合、135円×24カ月=1,620円の減額となります。つまり、月額に換算して65,000円が一生涯もらえず、月額63,380円が一生涯受け取る額ということになります。長生きすればするほど、年金月額1620円、つまり、年金年額19,440円の減額はボディーブローのように効いてきますので、可能な限り未納期間を減らしたほうが良いです。

また、国民年金保険料は原則60歳までの支払いですが、今後は65歳まで働くケースも多いですので、減額した年数分は継続して働くということを検討しても良いでしょう。このケースであれば、62歳まで働くことで、未納2年分の国民年金保険料を支払います。そのことで、一生涯満額の年金が受け取れるようになるのです。

しかし、高齢化率のさらなる進行により、あなたが65歳になったら同じような条件、同じような金額が受け取れるでしょうか?65歳からの支給開始が67歳、70歳、75歳になる可能性になるかもしれませんし、国民年金保険料を40年間きっちり払った場合、月額に換算して65,000円もらるかどうかは不確かです。

そのため、国としては、公的年金制度が「持続可能」になるよう、消費税増税を実行したのですが、消費税10%で終わるのか、世界の年金事情を確認しながら予測していきたいと思います。

世界の年金事情を知ることで、増税の意味が理解できる

ヨーロッパ各国は、年金の支給開始年齢の引き上げが決定しています。具体的には65歳から67歳です。各国の消費税率を図にまとめてみましたので、1つずつ確認していきましょう。

デンマークは消費税25%で、2019年から67歳から支給開始と決定しています。
イギリスは消費税20%で、2025年から67歳から支給開始と決定しています。
ドイツは消費税19%で、2025年から67歳から支給開始と決定しています。
フランスは消費税19.6%で、2025年から67歳から支給開始と決定しています。

日本は平成元年から消費税を導入しています。財務省のHPによると、消費税は以下のように定義されています。

消費税は私たちの老後と地域を支えています。
日本における消費税・地方消費税は私たちが老後も安心して生活できるよう年金や医療などのために使われています。(財務省HPより)

これと同じような税制はヨーロッパ各国ではすでに付加価値税として導入されています。ヨーロッパ諸国は日本の2~2.5倍の消費税なのに、すでに支給開始年齢を65歳でなく67歳にしてます

消費税10%の日本は67歳以降になるのは避けられないのではないでしょうか?また、ヨーロッパ諸国のように、消費税率を20%から25%にしていかないと年金制度の持続は難しそう、または、10%のままだと支給開始年齢が引き上げられる、もしくは支給開始年齢がそのままであれば、年金額のカットもまぬがれない、というのが数字から見る私の予測です。

いずれにしろ、公的年金に重点を置きすぎると、65歳になったときに「こんなはずではなかった」ということに65歳のときに気づくのではなく、今気づいたことで対策をしていくことができるのです。

まとめ

消費税が2019年10月から8%から10%と増税になったのは、あなたの将来の年金制度を持続させるためです。消費税は、商品を買ったりサービスを受けたりしたときにかかる税金で、消費者が負担するので、何も生活スタイルが変わらなくても、自然と支出が2%の増税分多くなるため、あなたの資産を目減りさせる要因となります。

預金金利が消費税増税分である2%以上あれば、資産はトントン、もしくは増やすことが可能ですが、預金金利0.01%の時代においては、お金は増えるどころか、お金の価値は目減りしていきます。少なくとも、消費税増税分を補う利率の金融商品を活用しなければ、あなたの資産を守ることはできません。

消費税率が日本の2~2.5倍高いヨーロッパ諸国は年金の支給開始の引き上げが決定されていますので、増税は今後も引き続き行われることが予測されます。新しいお金と付き合い方をするために、増税を意識していく必要があります。

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