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働き方改革で変える「稼ぎ方」養成講座

働き方改革で変える「稼ぎ方」養成講座

この知識はこんな方におすすめ

  • 収入を増やすために残業に頼っている会社員
  • 専業主婦だけど、自分の自由に使えるお金が欲しいと思っている人
  • 個人事業主だが、法人化したほうがいいのかなぁと思っている人

大企業は2019年4月から、中小企業は2020年4月から働き方改革が本格的に実施されています。多様な働き方が選択できるように、と労働環境の改善に取り組むことになりました。

その中の1つに「長時間労働の是正」があり、時間外労働の上限が罰則付きとなったため、残業代が減り、将来のお金の不安を感じる人も増えてきています

私は、働き方改革をプラスにとらえて、一歩先行く新しいお金との付き合い方をスタートできる良い機会だと思っています。

なぜなら、税金と社会保険料に対する正しい知識を身に付けると、「高収入=成功」という時代は終わりを告げ、稼いだお金をいかに残すか、つまり、手取りを多くすることが大切ということが認識できるからです。

すべての税金と社会保険料は相互関係にあるため、〇〇税対策ではなく、総合的な対策が必要です。

このページでは税金と社会保険料の合わせ技を用いて、働き方改革時代における有利な「稼ぎ方」について解説していきます。

働き方改革を味方にする

厚生労働省による働き方改革の目的は以下のとおりです。

働く方々がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を 実現する働き方改革を総合的に推進するため、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保 等のための措置を講じます。

出典:厚生労働省HP「働き方改革~一億総活躍社会の実現に向けて」

お金に関して注目されている重要な見直し概要が、残業時間の上限規制です。

1947年に制定された労働基準法では、法律上は残業時間の上限がありませんでした。70年ぶりに大改革された法案では、法律で残業時間の上限を定められたため、これを超える残業はできなくなったのです。

残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別な事情がなければこれを超えることができません。月45時間は、1日あたり2時間程度の残業に相当します。

会社員でより収入を上げるために、残業していた人には影響が大きくなっています。

そこで視点を変えていきます。収入が増えると、税金と社会保険料は増えるんでしたよね。収入が増えるとお金の不安が解消されると思っている人は、以下の記事を参照にしてください。

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お金を有利に残す方程式
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今回は、よくあるご質問の1つである「お金を増やしたい」、「お金の不安を解消したい」と考えてる方に、ぜひ覚えておいていただいきたい方程式をご紹介します。
それは、「収入を増やして、支出を減らして、利回りを高くする」です。また、多くの人は、収入が増えるとお金の不安が解消されると思っています。しかし、収入のアップ率に応じて、手元に残るお金が同じ割合で増えるというわけではありません。収入が増えると、税と社会保険料が増えるからです。それゆえ、毎月の支出を把握し、改善することはとても大事ですが、税金や社会保険料も支出の1つとして認識することが大切です。

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収入にかかる税金は「所得税」ですが、累進課税(るいしんかぜい)といって、収入が多い人ほど税率が高くなります。収入を1人に集中させると、税率が上がることで思うように手取りが増えないのです。

配偶者がいる場合は、1人で稼ぐより、2人に所得を分散させたほうがより多くお金が残るのが現状です。また、独身の場合は、1つの会社で高い給料をもらうより、1人で所得を2つに分ける”分身の術”の活用の方が有利にお金を残すことができるのです。

「所得の分散」と「1人分身の術」こそが、働き方改革時代の新しい稼ぎ方なのです。

税金と社会保険料の合わせ技から「所得の分散」で合理的な報酬額を考える

それでは、税金と社会保険料の負担の相関をみてみましょう。以下は、個人の税率に社会保険料をあてはめて、田中香津奈が作成したオリジナルのグラフです。

給料から強制的に引かれる税金と社会保険料の大きな違いは、税金は「所得」に対してかかるのに対し、社会保険料は「収入」に対してかかるということです。このグラフでいうと、下の目盛で税金「課税所得」で、社会保険料は「報酬月額」となります。

課税所得の算出方法は、以下の通りです。所得控除は、基礎控除と社会保険料のみで計算しています。例として月額報酬35万円、年収420万円の場合で確認してみてください。

step
1
給与所得を計算する<年収-給与所得控除>

例)420万円-[年収の20%+54万円]=420万円-138万円=282万円・・・①

step
2
所得控除を計算する<社会保険料+基礎控除>

例)社会保険料64万円+基礎控除38万円=102万円・・・②

step
3
課税所得を計算する・・・①-②

例)①282万円-②102万円=180万円

赤が個人所得に対する所得税と住民税(所得割)ですが、赤線は15%、20%、30%、33%、43%、50%、55%と税率がアップします。

それに対して、社会保険料は個人の報酬に対してかかり、一律約15%と一定です。ここでいう社会保険料には、健康保険料(40歳以上は介護保険料も含む)と厚生年金保険料が含まれています。税金と異なる点としては、社会保険料には上限があるということです。

具体的には、厚生年金保険料は標準報酬月額62万円で、健康保険料は標準報酬月額139万円です。標準報酬月額とは、以下の定義です。

標準報酬月額・標準賞与額とは?

健康保険・厚生年金保険では、被保険者が事業主から受ける毎月の給料などの報酬の月額を区切りのよい幅で区分した標準報酬月額と税引前の賞与総額から千円未満を切り捨てた標準賞与額(健康保険は年度の累計額573万円、厚生年金保険は1ヶ月あたり150万円が上限)を設定し、保険料の額や保険給付の額を計算します。
健康保険制度の標準報酬月額は、健康保険は第1級の5万8千円から第50級の139万円までの全50等級に区分されています。(区分については、こちらの都道府県ごとの保険料額表をご確認ください)
また、健康保険の場合、標準報酬月額の上限該当者が、3月31日現在で全被保険者の1.5%を超えたときは、政令でその年の9月1日から一定範囲で標準報酬月額の上限を改定することができることになっています。

報酬の範囲

標準報酬の対象となる報酬は、基本給のほか、役付手当、勤務地手当、家族手当、通勤手当、住宅手当、残業手当等、労働の対償として事業所から現金又は現物で支給されるものを指します。なお、年4回以上の支給される賞与についても標準報酬月額の対象となる報酬に含まれます。

出典:協会けんぽHPより

実際の東京都の健康保険・厚生年金保険の保険料額表は以下の通りです。

厚生年金保険料の上限である標準報酬月額62万円は、605,000円以上から635,000円未満の人が適用となり、健康保険料の上限である健康保険料は標準報酬月額139万円は、1,355,000円以上の人に当てはまります。

田中香津奈のオリジナルのグラフを見ていただくと、標準報酬月額62万円までは年金保険料が0.8万円~5.6万円まで上がっていきますが、それ以降は5.6万円でとまっていることがわかります。標準報酬月額62万円から135万円までは、健康保険料のみアップしていて、3.5万円~8万円となります。

厚生年金保険料は、支払った保険料に比例して、将来の年金額が増えますが、健康保険料は、3.5万円でも8万円でも保障内容は変わりません。そして、掛け捨ての保険料です。社会保険は相互扶助で成り立ってるので、損得では言い表せませんが、税と社会保険料の合わせ技で合理的な報酬額を考える合理的な月収は62万円ではないかと私は思っています。

課税所得の赤線を見てみると、厚生年金保険料の上限を超えた報酬月額62万円から健康保険料の上限である135.5万円までは、所得税率30%、33%、43%と3段階もアップするゾーンとなります。掛け捨てである健康保険料のアップとダブルパンチを食らうゾーンとなるからです。

報酬月額135.5万円の実質の手取りは100万円です。報酬月額62万円の手取りは50万円です。もし、あなたの家計で報酬月額135.5万円でないと生活していけないということであれば、100万円と50万円の差額50万円を”分身の術”で稼げばよいのです。

月収135.5万円を1人で稼ぐより、月収62万円を2人で稼ぐ「所得の分散」の方が税率も43%から30%と10%以上低くすることができ、将来の年金も2人とも十分な額を準備することができるからです。

世帯主が1人で100万円稼ぐのであれば、夫婦2人が50万円ずつ稼いだ方がメリットがあるということです。働き方改革を機に、新しい稼ぎ方にシフトすることで、所得の分散効果の活用していきましょう。

高収入の独身貴族は、「1人分身の術」を使う

2018年1月から、働き方改革の一環として副業・兼業が解禁となりました。モデル就業規則から「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定を削除して、「副業・兼業についての促進に関するガイドライン」を公表している段階ですので、すべての企業で解禁になったわけではありません。

しかし、もしあなたの会社が副業・兼業がokであれば、個人事業主として残業分で不足分する分を稼ぐことができれば、以前より手取りを増やすことができます。なぜなら、個人事業主は社会保険への加入が任意なので、社会保険料の支払いが不要になるからです。社会保険に加入しなくてはいけない会社のことを「強制適用事業所」と呼ぶのですが、あなたが当てはまるかどうか、以下のYES、NOで確認してみてください。

つまり、あなたの個人事業がスタッフ5人未満で行っているのであれば、社会保険への加入は任意のため、社会保険料はかからないのです。残業代が月10万円あった場合、その分は所得と社会保険料の算出に含まれますが、個人事業主の場合、月10万円所得として計上されますが、社会保険料はかからないので、手取りは増えることになります。

働き方改革を活用して、会社員1本の収入から、会社員と個人事業主という複数の収入源にすることで、結果的に自由に使えるお金が増やせる可能性があります。

働けなくなったときのリスクを考慮して、最も合理的な報酬額は50万円

「所得の分散」や「1人分身の術」が、稼いだお金を上手に残すことができるということがわかりましたね。

ここでもうひとつ押さえておきたいのが健康保険の高額療養費制度です。

すべてが順調満帆であれば、ライフプラン通りの人生を歩むことができるでしょう。ところが、100%計画通りにいくとは限らないのが人生です。病気やケガなど、日々の生活の中でさまざまなリスクに囲まれて生きています。

40代前半で急性白血病にかかかった方のお話を例に挙げます。そのご家族の方が私に「もし、妹のお給料がもう少し低かったら、毎月の自己負担額も約9万円で済んだのに・・・」と悔しそうにお話された姿が忘れられません。

日本の公的医療保険の優れた制度の1つに、「高額療養費」があります。1カ月における医療費の自己負担額が高額となった場合に、自己負担限度額までしか負担しなくてよい制度です。

1カ月の医療費が上限額を超えた場合、超えた額を支給する制度で、 70 歳未満の自己負担限度額の概算は下記の表のとおりです。

※健保(健康保険、船員保険、共済組合等):標準報酬月額・・・基本給、各種手当、年4回以上の賞与など、毎月恒常的に得ているもの、毎年4~6月の報酬を参考として決められていて、3ヶ月の平均額を算出した後に、決められている等級の範囲に当てはめる。例)平均額が35万円~37万円だった場合、36万円が標準報酬月額となる。
※国保(国民健康保険):年間所得・・・総所得金額等から住民税の基礎控除額33万円差し引いた額

白血病で治療を受けた妹さんの報酬月額が53 万円だったので、1~3カ月目の上限額は各月 18 万円でした。もし、妹さんの標準報酬月額が50万円であれば、自己負担額は半分の9万円となります。たったの3万円のお給料の違いで、経済的負担が2倍になるのです。

「最高を願い、最悪に備える」がモットーの私としては、報酬月額62万円よりさらに減額した報酬月額 50 万円を目安にする働き方改革をオススメしています。

お金の不安を解消する究極の方法は独立・起業

「所得の分散」や「1人分身の術」で、順調に売り上げが上がってくると、ぶち当たるのが個人の所得税率がアップしていくことです。課税所得金額が1,800万円以上になると、税率50%に突入します。稼いだお金の半分以上を税金として納めますので、午前中はあなたのため、午後は国のためという働き方になっているのです。

その状態から抜け出し、お金の不安を解消してくれる方法が、「法人」の活用です。以下は、前述の個人の税率に社会保険料をあてはめたものに、さらに法人の税率を加えた田中香津奈が作成したオリジナルのグラフです。

個人の税金は増税へというお話をしましたが、法人の税金は減税という流れになっています。以前は40%近くあったのですが、将来的に20%台となるように2016年から段階的に引き下げることになりました。まだ理解していない方は以下の関連記事をご参照ください。

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お金を増やすのに知っておくべき3つのお金のしくみとは、「アベノミクス」「税金のしくみ」「リスク」です。アベノミクスの「インフレ・増税・円安」を理解することで、マイナス金利の預貯金から卒業して、投資をしていく必要があることがわかります。税金に関することは毎年変更がありますが、まずは大まかな税制の流れをして、その逆算をすればお金はふえるのです。

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なぜなら、企業がグローバル化している現代において、法人税率が高いと、企業は法人税率が低い国に逃げてしまうからです。

そこで活用したいのが「法人」です。法人はいくら稼いでも34%の税金ですむのです。個人の所得税と住民税は合わせた最高税率は55%というのと比べると、20%も税金が安く済むのです。

ここでポイントなのは、個人所得にした方がお得なのは課税所得330万円が20%、つまり、月額報酬53万円までとなります。課税所得330万超になると、30%となり、法人の税率が安くなります。

もし、副業・兼業が順調な売り上げが、法人を活用した方が手取りが多くなるまでに成長したのであれば、定年のある会社員を退職し、独立・起業するというのも一つの方法です。あなたが社長になったときの報酬の取り方は、田中香津奈オリジナルの「個人と法人の税率比較に社会保険料をあてはめた表」を使うことで、稼いだお金を有利に残す体制からスタートすることができます。

具体的には、所得の分散をして、課税所得330万円、つまり月額報酬53万円から62万円で、年収600万円から700万円にします。病気やケガになったときの経済的負担を考慮する場合は、高額療養費の自己負担額を9万円にするために、月額報酬50万円にしてください。残りは所得税より負担率が低い法人税を払うことで、手元に多くお金を残すことができます。これが、税金と社会保険料を考慮した上手にお金を残す収入ラインということになります。

「高収入=お金持ち」という概念にとらわれず、年収600万円以上であれば、所得の分散で、さらに法人化を考えていくというのが稼いだお金を有利に残す方法です。

このように税金と社会保険料の合わせ技を知ることで、仕事や家庭など本業に集中した時間の使い方ができるようになります。

まとめ

稼いだお金をいかに残すか、つまり、手取りを多くすることためには、税金や社会保険料に対する正しい知識が必要です。

働き方改革をキッカケに、税金と社会保険料を加味して合理的な報酬額になる働き方を考えることが大切です。

田中香津奈のオリジナルのシミュレーションによると、標準報酬月額 53 万円以下、つまり額面年収600万円程度にするのが合理的です。もし、大黒柱1人で月収53万円以上の場合は、働き方改革をキッカケに、所得の分散をすることで手取りが増える可能性があります。独身の場合は、副業・兼業がokであれば、1人分身の術を活用して、会社員だけでなく、個人事業主など複数の収入源にすることで、稼いだお金をより有利に残すことができます。

また、入院時などの経済的リスクも考慮するのであれば、高額療養費の負担を月9万円以内に収めるために、標準報酬月額を53万円ではなく、50 万円を目安にするのです。

たった3万円の差ですが、53万円の場合、病気など入院した時の70 歳未満の自己負担限度額の概算は約18万円で、50万円の場合は約9万円と2分の1になります。それゆえ、報酬月額は50万円が合理的な働き方となります。

そして、お金の不安を解消する方法は、法人の活用です。個人より法人の税率は10%強も少ないですので、より有利にお金を残すことができます。会社員という1つの収入源に頼るのではなく、働き方改革をキッカケに、稼ぎ方改革をしていきましょう。

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