日経の1面
「生保予定利率引下げ・首相命令で解約停止」というタイトルをみてびっくり。
企業のトップでなく、首相が主導権を握るということなのでしょうか?ここで「予定利率」について簡単解説です。(とてもアバウトな例ですが、わかりやすくするためなのでご了承下さい)
保険とは、経済的リスクを補う場合に加入するものですが、一般的に「死亡保障」がメインです。たとえば、30才で60才まで払い込む予定で、月払い1万円の保険料・400万円の死亡保障加入したとします。
年間12万円で30年間支払い→総額360万円、いつでも400万円もらえるというのが保険のしくみです。1万しか払ってなくても、60才まで全部払ってももらえる金額は一緒です。みんなで助けあうというのが保険の原理です。では、どうして360万円しか支払わないのに、400万円ももらえるのでしょう。
保険とは、銀行でいうと30年の定期預金のようなものですから、30年間運用することができます。その運用を会社によっては、株式であったり、投資信託であったり、不動産であったり、分散して運用します。(会社の財務部が権力を握ります)まあ、○%で運用できるから、保険料は1万円でいいですね、と保険料をきめてます。
しかし、現在の経済を取り巻く状況は株安です。銀行と違って、生命保険の場合は、時代にあわせて金利をかえることができません。最初ご契約いただいた時代に約束した金利は、ずっと守らなくてはいけないのです。
そこで、どんなに逆立ちしても400万円をあげることができない、なんとか約束した金利をさげてくださいな、とアップアップし始め、今この「予定利率引下げ法案」が検討されているのです。
おわかりいただけたでしょうか?そこで今回は「破綻の恐れがある会社のみ申請できる」ことになりそうです。ということは、この法案ができてすぐ使う会社というのがもうわかっているのでしょうか?
いくら保険の外交員にすすめられたからといっても、保険も自己責任が求められてます。加入していて不安になるようでしたら保険の意味、本末転倒ですね。国会は6月18日。気になっている人は、真剣に見直ししましょう。