私の身内はがんにかかった人が多いので、あらためてがんに関する本を読んだりするのはあまり気が進みません。身近にいて、どんな病気かわかっていると同時に、自分がこの病気にかかるのが恐いんでしょうね。。
でも、今回は強くすすめられてこの本を読みました。がん医療の選び方 (講談社現代新書) 吉原清児著者
著者は医療ジャーナリストという肩書きで、いろんな医療の現場をルポしている方。まえがきに「人生に必要なものは勇気と想像力、そして、ちょっぴりのおカネ」チャップリンが語った私の好きな言葉である。
という始まりが私にとって、この本を読んでみようかな、という気にさせてくれました。うん、考えている方向性、一緒かも。と。
いろんなケースを書いてありますが、私がここで一番感動したのが、「質問上手の患者になるために」ということ。よく、保険の見直しをするのに、わからないまま契約してしまいましたとか、保険のことよくわからないので、そのままにしてます、とかいろいろご相談受けますが、それではだめなんです。これが命のかかわることであればどうしますか?
でも、普段質問するくせをつけていない日本人は、「白衣を着た医者の前では緊張してかしこまり、患者側は言いたいことが言えなくなるものだ。」と書いてあるほど、質問するのが苦手。ここで質問できるか、できないかで病気を克服することができるかもしれない、ということ。
患者側が事前に質問メモを用意しておくこと。自分は今、どのような疑問や不安を感じているのか。何を知りたくて、何がわからないのか。何をどうしてほしいのか、メモを書きとめておき、診察時には「先生、今日は5つのことを教えてください」「今回は3つの質問があります」などを申し出て、不安や疑問をその場で解消してゆく。これも医者との上手な会話術である。・・・
とりわけ、自分のがんの診断や治療方針について、どうしても納得できない部分が残る場合は、別の病院でもう一度診てもらい、「私の受ける治療はこうですが、本当にいちばんいい治療でしょうか」と確認する方法がある。つまり、主治医以外の「第二の意見(セカンド・オピニオン)を求めるのだ。
長い抜粋になってしまいましたが、がん治療だけのことではない記述だと思います。自分が疑問に思ったことを一つずつ解決する、そして相性が合わないのであれば、一度違う方の意見を聞いてみる。
普段からこういう習慣はこれからの時代、本当に必要です。いくらよい保険、よい金融商品に加入していたとしても、この習慣が身についていないと、いざというとき役にたたない。今からでも遅くありません。
まずは保険の場合の会話術。セカンドオピニオンの使い方。そのサポートをさせていただくお仕事に重点をおいていこう、と感じさせられた一冊でした。