TBS「イブニング5」でこのドキュメンタリーをご覧になった方も多いでしょう。2007年4月5日に結婚式を挙げた24歳の花嫁は、末期がんの患者であり、その時点で残された命がわずか1ヶ月だったのです。私の事務所の周りの本屋さんはもちろんのこと、同題名の『余命1ヶ月の花嫁』も、ベストセラーになっています。
今日は、長島千恵さんのお父様・貞士さんに田中香津奈よりインタビューさせていただくという機会をいただいたということで、本にも登場している三浦海岸のご自宅にお伺いしました。
本にも書いてあることと重複してしまう部分もありますが、実際にお父様からみた今回の出来事について、お話していただきました。
・闘病生活で印象に残っていることは?
・奥様と千恵さんを死に至らしめた「がん」についてどう思っていらっしゃるか?
・闘病姿を取材されることに抵抗はありませんでしたか?
・お父様から今回の出来事を通じて、みなさまにお伝えしたいことは?
などなど、1時間強インタビューさせていただきました。
「早く検診に行けばよかったって、言ってたよ」「乳がん手術後、SEの資格のために一生懸命勉強していて、その疲れが再発したのかなぁ」「自分はヘルニアでさえあんなに痛い思いしたのに、どれだけ痛かったのかな」「治るときいて、一升3万円もするお水を取り寄せて飲ませたりしたんだ」
当時を思い返す質問もあり、複雑な気持ちになったこともあったと思いますが、一つ一つの質問に対して、とても丁寧にお話してくださいました。
右が長島千恵さんのお父様・貞士さんですが、私がめくっているものは、TBSに寄せられた視聴者さんからのメールです。500通以上届いているとのことです。本をお読みになった方の声もあるということで、本当に直近の日付のメールもありました。
お父様自身、こんなに反響があるとは思わなかったけど、千恵さんを通じて乳がんの検診のことや、自分の体のことを考える機会を持つキッカケになってくれて、これでよかったのかな、とおっしゃっていたのがとても印象的です。
がんはやはり早期発見、早期治療。長島千恵さんのお父様が何回も繰り返しておっしゃっていた言葉を無駄にしていきたくはないと思います。
ドキュメンタリーや本をご覧になった方がおっしゃる共通のことがあります。「千恵さんも病気と闘い、前向きで素晴らしい方はもちろんのこと、周りの人も本当に素晴らしい」私も強く感じていたことです。
お父様にお会いして、そのわけがとてもよくわかりました。もう千恵さんとお話することは私はできないんですが、お父様とお話していると、人から愛される人柄が千恵さんに受け継がれていたんだ、ということが。
千恵さんのメッセージをずっと心に残すことも大切ですし、その教訓を自分自身に活かしていくことも重要だと思いました。お父様・貞士さんにはいつまでもお元気でいていただきたい、そういう願いも込めて、握手して取材を終了しました。
私も普段、保険の話などを通じてがんのことや、女性疾病のお話をする機会も少なくありません。千恵さんがTBSの取材を通じて伝えたかったこと、お父様として伝えたいこと、1人でも多くの方に私もお伝えしていければと思っています。
FP(ファイナンシャルプランナー)として、このような機会をいただいたことに感謝し、長島千恵さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。