AIGは、米国東部時間10月3日に、AIGグループ全体の事業見直しと業界再編計画を発表しました。アリコ、AIGエジソン生命、AIGスター生命を売却するという内容です。
特にアリコは1973年に日本で最初の外資系生命保険会社であり、保険関係者にとっては、感慨深いものがありますが、米AIGが、実質国有化され、、9兆円の公的支援をしていることからも、早期に返済しなければならないこととを考えると、当然の結果なのかもしれません。ただ、証券会社であるリーマン・ブラザーズの破綻と決定的に違う点は、
●リーマン・・・政府の救済なし/自己責任の考え⇒破綻
●AIG・・・・・・政府の救済あり/契約者保護の考え⇒何とか生き残り
ということで、既契約者に関しては影響を与えることはなく、心配することはないでしょう。また、アリコ自体の財務基盤に問題があるわけではなく、アリコ米国本店の株主が変更されるということです。
今朝も中川財務・金融担当相が、「一般論として、保険というものは、きちんと引き続き保障されますので、一般のお客さまには影響はないというふうに考えています」と述べましたが、契約者保護を第一に考えているということです。特にアリコの契約者が多い日本では、何か既契約者に不利益なことでもあれば、選挙に大きく影響しかねないということもあります。
私は今回の一連の出来事で特に思うこと、それはAIGグループで働く社員のことです。終身雇用、年功序列が崩壊した現代において、守ってくれるのは、会社でなく、自分自身でしかありません。
会社が売却されようとも、できる人はどこも欲しい人材のため、引く手あまたなA社員。いくら、安定企業に勤めていても、流れに乗ることができないB社員。最後は、しなやかに、したたかに生きていくA社員の方が、どんな状況下においても、幸福をつかんでいくのだと思います。
今朝も、AIGグループで働く方と話す機会がありました。朝から呼び出され、全員出社とのことですが、できる人なので、次にどんな道を選ぶのかすごい期待しています。