祖父の家から自宅までの道にいつも気になる看板がありました。「←岡本太郎美術館」実際行って見ました。
紅葉がきれいな「生田緑地」の中ということで、駐車場にとめて歩くこと数十分。駐車場の隣にすぐ美術館というわけではなく、専修大学が見えて、展望台を通り、ずっと下っていくと光輝くモニュメントが。
岡本太郎美術館です。
現在の特別展示は、岡本太郎の絵だけでなく、彼がどのような両親の元に生まれ育ったか、それが彼の人生に多大なる影響を及ぼしたかが作品が盛りだくさんです。
父:岡本一平(1886〜1948)
「総理大臣の名前は知らなねど、岡本一平の名前を知らない人はいない」と当時言われていたほど、大人気漫画家だったらしい。風刺画をはじめ、4コマ漫画などが展示されていました。
母:岡本かの子(1889〜1939)
歌人、小説家。岡本太郎の文学のセンスは、母の影響が大きいと至るところに解説がありました。
岡本太郎は、パリに10年留学していたこともあり、フランス語が流暢。作品の公開録画がエンドレスで流れているのと並行して、彼のフランス語でインタビューに答える録画も多数。非常に魅了されてしまいました。
彫刻はもちろん、絵画もまるで魂が宿っているかのような作品ばかり。数々の本も出版しているということで、多大なる才能が披露されている美術館です。
一番驚いたのは、魯山人と家族ぐるみの交流があったこと。魯山人といえば、漫画「美味しんぼ」に登場する美食家で陶芸家の海原雄山のモデルとなった人。食に対するこだわりとが素晴らしく、陶器やお椀など一つ一つは「この食材と料理にはこのお皿」と決まっていそうなくらいも感動の一品ばかりでした。
最初は「こんなに歩いて900円も入館料がするの?」と思ったのですが、900円とは思えないほどの展示のボリュームで、気がついたら閉館のお知らせが流れてしまい、最後は駆け足で終わってしまいました・・・
ぜひ今度は1日かけていきたい、そんな美術館です。お車で行かれる方は、「東口駐車場」(どこから入れるのかわからないのです・・・)が近いようです。私は道なりに「西口駐車場」で行き着くのも遠かったですが、帰りも遠かったです。真っ暗で、何かおばけでもでてきそうな雰囲気ですので、気をつけて下さいね。
いつもと違う方向を少し外して寄り道するだけでも、いろんな発見がありますね。